メルマガ第53回 意識を通す技法を手技に応用

メルマガ第54回が配信されました。
前回ご紹介した意識を通す技法を実際の手技に応用しています。
手技療法ではどのように動かすかなど見えるところに注意を向けてしまいがちですが、実は接触面をどう意識するかという見えない部分の方が施術効果に与える影響が大きいのです。

テクニックを追いかけてしまう方が多いのですが、基本ができていないと効果を出すことはできません。また、基本を教えるところはほとんどありません。

メルマガ第53回 意識を通す技法

メルマガ第53回が配信されました。
相手の体を把持するときの「意識を通す」という技法を紹介しています。
たとえば、母指と中指で相手の腕を把持する時、母指から相手の腕を通して中指を触れることができます。
同時に中指から相手の体を通して母指を触れると相手の腕と自分の手がつながったような感覚が生じます。
やや高度ですが、できるとそれだけでかなり緩ませることができます。

武道のエッセンスを手技に活かす

施術家のなかには施術に役立てようと合気系の武道を学んでいる方がいます。
施術も武道も「力まないほうが相手に作用する」という原理があります。
したがって、力まない身体操作ができれば施術効果が上がります。
逆に言うと、力まない身体操作ができていないと施術においてダメージを与えることになります。
本来はテクニックを学ぶ以前に身体操作を学ぶ必要があるわけです。
私が手技を習っていたところでも武道がカリキュラムに組み込まれていました。

残念ながら武道を何年も学んでもできるようになっている方はほとんどいないようです。
私が手技を習っていたところでも、進歩しない人がほとんどでした。
私自身も最初の5年間くらいはほとんどできておらず、別のことを学んだり自分で研究するようになってようやく少しずつ分かってきたのです。

技を練習しているうちに身体操作が身につけばいいのですが、むしろ変なクセがついてしまうことのほうが多いようです。
英会話にたとえると発音の基礎も教えずに、いきなりビジネスレベルの会話練習をさせているようなところが多いのです。
何年も無駄にしている人を見るのは忍びないので、教える側の問題点を挙げておきます。

1.先生が術理を体現できていない
できていない人が教えるなんて論外だと思われるでしょうが、実際にはかなりあると思われます。
表面的に技や型を知っているのと術理を体現できている、つまり力を使わずに行えるのは別の話です。
その先生が有名な先生に長年師事していたとしてもできているとは限りません。

英会話にたとえるとカタカナ発音で教えているようなものです。
身につかないどころか変な癖がつく可能性が大きいです。

術理が体現できているかどうかが見分けるには「力を抜かれてしまう」というのが目安になります。
ゆっくり体を押してもらうと、どういう力の使い方をしているか分かります。
慣れると、見ているだけで筋力を使っているかどうか分かります。
動画を上げているような人でも体現できていない人が結構います。

2.術理の説明が無いか、抽象的である。
これはほとんどの先生にあてはまってしまうと思います。
たとえば「相手と一つになる」という説明をすることがあります。
できている人から見ると正しいのですが、できない人が「相手と一つになれ」と言われてできるようにはなりません。

ある動画教材を見ていたら、抽象的な説明をして生徒がやってみたのですが、できていませんでした。
できるように教えることができていないわけです。

英会話にたとえると、ネイティブスピーカーだけど日本人向けの教え方を知らない先生です。
センスが良くて長期間学べば習得できる可能性はあります。

3.先生の技を受けられない
生徒の人数が多いと先生は技を見せて説明するだけで、練習は生徒同士でするだけになってしまいます。
生徒の技を受けない先生もいます。
先生の技を受けたり受けてもらえる機会が無いと、仮に説明が良くてもできるようになりません。

生徒の中には技が決まっていないのに倒れる人もいます。
この場合、上達どころか変な癖がついてしまいます。

英会話にたとえると生徒が大人数で先生と直接話せないクラスです。
生徒同士では発音が間違っているかどうか分かりません。
間違っているのに褒める生徒と練習すると変なクセがつきます。

心身楽道は特に術理の説明は一番分かりやすいと自負しています。
英会話にたとえると、発音の基礎から順序立てて教えるようなものです。
技を分解すると姿勢、身体操作、接触の仕方、想念などの要素に分けられます。
それらを一つずつ体感しながら学べます。
英語に例えると発音の基礎から学び直すようなものです。

合気を神秘的に捉える方もいますが、基本は力を使わずに行うことです。
以前の記事の正中線も要は最小限の力で立つということです。
原理は非常にシンプルで、自分の力みを感じて力まないところを探すだけです。
力み無く立つところから原理を一つずつ体現していけば、2~3日で発勁や合気の原理を一応体現できるようになります。
本当はここがスタートなのですが、ここにたどり着いている人が稀なのです。

身体操作と並行して接触面の意識や想念のレベルでも相手を緩ませることを習得していきます。
これも原理的にはシンプルです。
習ってすぐに応用できますが、無意識レベルでできるようになるには相当練習が必要です。
原理が分かってしまうと満足してしまう人もいるようですが、知識として知っているのと、無意識レベルでできるのとでは大きなギャップがあります。

(ご注意)「○○先生はどうですか?」という 具体的な お問い合わせにはお答えしかねますのでご了承願います。

パフォーマンスを上げるテーピング・手首編

関節の動きについて「本来の動きは螺旋状になっていて、そのとおりに動かすと力が出やすくなったり可動域が改善する」ということをお伝えしています。
ほとんどの人は関節を蝶番(ちょうつがい)のように直線的に曲げ伸ばしする使い方をしています。
これはドアを上か下に押しながら開け閉めするようなもので、余計な力が必要になるしドアもそのうち故障してしまいます。
講習では螺旋の動きをインプットする方法をお伝えしていますが、身についたといえるレベルに達するには意外と時間がかかります。
それくらい長年のクセを抜くのは難しいのですね。

効果を持続させる方法として、テーピングを使ってみたらうまくいったので動画でご紹介します。
手首の螺旋の動きをテーピングでサポートすると、貼っている間はパンチが効くようになったり肩の可動域が改善したりします。

メルマガ第52回 音で緩ませる

メルマガ第52回が配信されました。
道具に気を通すことで緩ませる実演をしています。
手に気を通すと指を鳴らすことでも同じような効果を出せます。
楽器の演奏などに応用すると澄んだ音を出すことができます。

気を通すことができなくても緩む音階を筋反射テストで調べると、その音を使って緩めることができます。
キネシオロジーでは音叉を使ってセッションを行う方もいます。

正中線を通す

武道では「正中線を意識しましょう」と言われることがあります。
手技療法を教えている人にもそのように言う方がいらっしゃいます。
正中線という言葉の定義は「正面から見た上半身の中心線」とします。
骨格でいうとまっすぐ立ったときの仙骨~脊椎~頭頂のラインです。
横から見ると背骨のカーブになっています。
横から見ても直線に見える線としている人が多いですが、別の言葉を使ったほうがいいと思います。
正中線を意識すると武道の技が決まりやすくなったり、施術の効果が高まったりするといわれます。

「正中線を意識しましょう」と言われても、どうすればいいのか分かる方は少ないと思います。
イメージで意識する方法もあるようですが、あまり明確な方法は無いようです。
心身楽道では地面反力の感覚を頼りに探していく方法をお伝えしています。
地面反力が頭頂まで通った時に身体が緩んで気が通ります。
これが正中線が通った感覚です。
正中線が通ると気が出るため、単にイメージで意識しただけよりも効果が出ます。
最初は通った感覚が分かりにくいですが、慣れるとはっきり認識できます。

以下、具体的に手順を記します。

1.地面反力を感じる
足が地面を踏んだ時に作用・反作用の法則で地面から身体を押し返してきています。
これを地面反力といいます。
普段は意識しないので分かりにくいと思います。
細い円筒、または半円筒をかかとに当てて屈伸すると、脚を伸ばす時に地面反力が感じられます。
繰り返していると脚から頭頂まで地面反力が通った感覚が生じます。

2.足の開き方を調整する
立つ時につま先を平行にしている方が多いです。
これでは地面反力が脚の外側に逃げてしまいます。
このとき、太ももの外側が緊張します。
足を開く角度を調整すると、地面反力が骨を通って下腹部に集まります。
よく「腹に力を入れろ」と言われますが、自然に力が入るようになります。
無理に力を入れると逆効果になります。
目安はつま先の角度が約90°になるところです。
また、太ももの外側が緩みます。

3.左右の足への体重のかけ方のバランスを取る
上半身を傾けないようにして左右に動かします。
最初は大きめに動かして、動かしたときにどこが緊張するか感じとるようにします。
左右の足への体重のかけ方が同じになるようにバランスを取ります。
ぴったり合うと緊張が抜けて頭頂に力が通った感覚が出ます。

コツはとにかくゆっくり動くことと、両足にかかる体重を同時に意識することです。
重心を移動させるつもりで一点を意識するとうまくいきません。
やっていることはシンプルなのですが、難しく感じる方が多いです。
手順3での許容誤差がプラスマイナス1mmくらいです。
多くの方がゆっくりのつもりで1cmずつくらい動かしてしまいます。
頭頂に力が通った感覚も最初は分かりにくいです。
講習のときに近くにいる私はハッキリ感じるのに、できた本人はあまり感じていないということがよくあります。

動画の後半で受講生さんに正中線を通してもらい、相手(私)への作用を見ています。
向かい合った状態で正中線が通ったときに私がのけぞっています。
身体の正面から気が出るのに反応しています。
「気圧される」という言葉がありますが、まさに気の圧を受けるのを感じます。
気の感覚が無い人は気を受けても動きませんが、力を抜かれてしまいます。
剣道では「相手の正中線を捉える」と言うそうです。
自分の正中線や剣で相手の正中線を捉えていると相手は力が抜けていきます。
また、少し正面を外して向かい合い、一方が正中線を通すと相手は緩んで可動域が改善するなどの変化が出ます。
正中線を通すだけで触らなくても施術効果が出ることになります。
気の感覚のある方は動画で私が正中線を通したとき(49秒~)に気が出ているのを感じられると思います。

なぜ普通の気功教室と違って立つ練習から始めるのですか?とご質問をいただくことがあります。
動画のように、ちゃんと立てればそれだけでかなりの気が出るためです。
逆に言うとこれができないと気を使えるようにはなりません。
武道の技もできないし、効果の出る施術もできないということになります。

メルマガ第51回 股関節の正しいストレッチ

メルマガ第51回が配信されました。
皮膚をずらす技法を股関節に応用しています。
弱い刺激で効果を出せることを示しています。
股関節の可動域は股関節自体だけではなく、離れた部位の緊張がかなり影響します。
皮膚をずらすことで離れた場所の緊張を感じ取って緩めています。
普通のストレッチは動かす方向が間違っているうえに伸張反射を起こしてしまい、パフォーマンスが落ちる事が多いです

メルマガ第49回 指を緩める

メルマガ第49回が配信されました。
指の関節も螺旋の動きをするので、前回紹介した皮膚をずらす技法を使うと緩めることができます。
指の操作で手首や肘を緩めることもでき、腱鞘炎などの症状の改善が期待できます。
可動域制限や痛みの無い方も力の出方が改善します。

健康法の極意3改定のお知らせ

電子書籍「健康法の極意3」を改訂しました。
上級編に入れる予定だった内容を加えて加筆・修正しています。
タイトルも「パフォーマンスを上げる呼吸法」に改題しました。
呼吸法で氣を通すと力みが抜けて、スポーツのパフォーマンスや手技療法の効果が上がります。
自動では更新されないので、お手数ですがカスタマーサポートに連絡してください。
2~3週間後に値上げ予定です。

電子書籍

メルマガ第48回 皮膚をずらすと緩む

メルマガ第48回が配信されました。
皮膚をわずかにずらすことで可動域が改善したり、力の出方が改善します。
不思議に感じられるかもしれませんが、弱いほうが効果がでます。
物理的に作用させるのではなく、気を導いているためです。