カテゴリー別アーカイブ: 整体・カイロ

飛脚とナンバ

飛脚本常連のYさんが「山本一力氏の小説に飛脚がナンバ走りした描写がある」とわざわざ教えてくださいました。
ありがとうございます。

チラッと見せてもらっただけでうろ覚えですが、手と同じ側の脚を前に出すことで歩幅が稼げる、ということを書いています。

面白いのは俳優の児玉清さん(故人)が解説で「やってみたけど難しかった」というようなことを書いていました。

これは明らかに甲野善紀さんのナンバ歩きの説に影響されています。

拙著「ヒーリング・ウォーキング」でも書きましたが、甲野さん以前にナンバについて研究していた武智鉄二さんは「手と同じ側の脚を前に出すのは一歩ごとに方向転換するので効率が悪い、当時の農民は手を振らずに歩いていた」という趣旨のことを述べています。

甲野さんはなぜか武智さん以前の、脚と同側の手を振るというナンバに戻してしまいました。
甲野さんはテレビに出演するなど知名度が高かったため、このナンバが一時ブームになりました。

その後、このナンバはおかしいということで「本当のナンバ」を提唱する人たちが現れました。
正直言って、甲野さんのナンバよりもさらに不合理な歩き方です。

なぜこんなことになってしまったかというと、「手を振らない」とか「脚と同側の手を振る」という外見上の特徴に合わせて歩き方を考えたからではないかと思います。

ヒーリング・ウォーキングでは本来の姿勢、本来の関節の動き方などを身体感覚をベースに追求することで、結果として手を振らない歩き方にたどり着きました。
手を振らない歩き方を提唱している人も何人かいますが、そのいずれとも異なります。

整体の施術もこれに似たところがあります。
歪んで見えるから骨を動かそうという矯正よりも、身体が欲している刺激を与えることで結果として矯正されたようになる施術のほうが身体に優しく、効果も出ます。

当院では「癒やしの気」を身体に満たすという稀少な施術を行っています。
骨盤矯正をしなくても骨盤がそろうので最近は矯正は行っていません。

氣を感じるコツ

氣を感じるというのは手技療法においても武道においても重要な要素です。
施術家なら、受け手を見たり触れたりしたときに相手の状態を感じることができれば、効果的な施術が行なえます。
武道なら、相手が攻撃するときの気配が分かると非常に有利です。

氣を感じる方法について書かれたものはあまりありません。
私が以前ある方に習ったときは「ひたすら対象に集中してください」と言われました。

しかし、集中しようとすると緊張してしまうケースが多いようです。
たとえると、暗いところで目を凝らすようなものです。
対象が人の場合、相手は探られたように感じ緊張してしまうため氣を感じにくくなります。

暗いところで対象を見たいときは明かりを点ければいいですね。
氣の場合、明かりを点けるのに相当するのは「相手に良くなってほしい」などの肯定的な関心を持って癒やしの氣を出すことです。
これによって、自分も相手もリラックスして融合した感覚が生じます。
この感覚が生じれば、自然に相手の状態が自分に映ります。

植物を相手に氣を送ると、氣がすぐに返ってきて、気持ちよくなります。
人が相手だとなかなか氣を返してくれなかったり、時には反発するような氣が返ってくることもあり、ちょっと大変です(笑)。

それでも氣を送っていると、相手の動きが悪いところや、動こうとするときの気配が比較的容易に察知できます。

しばらく氣を送っているとヒーリングにもなります。
触れなくても効果はでますが、触れた方が効果が高いです。

「施術家だったら相手に良くなって欲しいと思うのは当たり前じゃないか?」と思われるかもしれませんが、現在の整体手技は「身体の悪い部分を探して矯正する」という物理的なものが多く、触れた時点で相手を緊張させている方が多いです。

「筋膜などの組織を意識して触診しましょう」と教える人が多いのですが、実はこれでは相手を緊張させて、ダメージを与えてしまうのです。

顎関節の可動域を30秒で改善する

当院には顎関節症だけで来院される方はあまりいらっしゃいませんが、肩こりなどで来られた方に話を聞いていると顎関節症にお悩みの方はかなりいらっしゃいます。

食いしばりや噛み合わせなどが原因とされ、マウスピースを入れる治療法が知られています。
整体の考えでは顔は全身の歪みの影響を受けるため、顔だけでなく全身の調整を行います。
自分の経験でも首の調子が悪い方は顎関節も調子が悪いという相関があります。

顎関節の動きはちょっと複雑です。
2cm開ける時は回転運動ですが、それ以上開ける時は下顎骨が前下方に動きます。
こちらの動画でCGで説明されています(英語音声。日本語字幕もありますが、機械翻訳なので英語字幕の方が分かりやすいかもしれません)。

無意識に間違った動きを繰り返すことによって負担をかけている事が多いです。
抵抗をかけてゆっくり戻すことで本来の動きをインプットすることができます。
それにより、短時間で可動域も改善します。

症例ブログ:腕のしびれ

30代男性のIさんは腕のしびれで病院に行ったら頚椎が原因らしいと言われて、「頚椎ならカイロだろう」と思われたそうで当院に来院されました。

首の動きを良くする手技を行っただけで楽になり、その後太ももを押しているときもしびれが抜けていったそうで不思議がられていました。
施術後はほとんどしびれは残っていなかったそうです。

一般的に症状は違和感から痛み、痛みからしびれへと悪化していきます。
したがってしびれの治療は回数がかかることが多いのですが、このように劇的に改善することもあります。

当院の施術は他院と異なり、骨格の調整だけでなく「邪気を健康的な気に転換する」ということを行っています。
身体を押しているのも筋肉にアプローチしているわけではなく、気の流れる経絡へのアプローチです。
体重を使って押すマッサージと一見同じように見えますが、全く異なるものです。

受けると気のレベルではマイナスからプラスへの劇的な改善が起こります。
ただし全員が劇的な変化を感じるわけではなく「なんとなく変化を感じる」くらいの方もいらっしゃいます。

ストレッチせずに首を回しやすくする

久しぶりに動画をアップしました。

可動域を広げる=ストレッチと思っていらっしゃる方が多いですが、ストレッチをしないで可動域を改善する方法です。
螺旋の動きについて当ブログで何度か書きましたが、背骨も螺旋の動きをします。
頚椎(首の骨)の場合、横に向く時は少し上に曲がる(逆側に傾く)ような螺旋の動きをします。

動画のように手で横を向くのを邪魔して、戻す時にゆっくり戻すと本来の動きがインプットされます。
自分で戻すというよりも自然に戻るのを待つという感じです。

回すときは戻ってきたときの経路を通るように少し上を向きながら回します。
その方が手に伝わる力が強くなることがわかると思います。

3回行った後に回旋してみると可動域が明らかに広がっていることが分かります。
この前にストレッチをしていますが、可動域はほとんど変わっていません。
首を真横に向ける動きは本来の動きではないため、真横に向けるストレッチはしない方が良いです。

脚の螺旋をうまく使うとあまり筋力を使わず楽に歩けるようになります(ヒーリング・ウォーキング)。
全身の螺旋の動きをインプットするとやはり筋力をあまり使わず楽に動けるようになります。
ご興味のある方は心身楽道の健康気功講座をお勧めします。サイトからお問い合わせ下さい。

整体・マッサージの良し悪しの見分け方(身体の動かし方)

触れ方、圧し方に続く第3回です。

動画のように、手を合わせて手首を倒すように押してもらいます。
手首が正しく使えていれば押せますが、使い方が間違っていると力がぶつかった感じになり、押せません。

手首を蝶番(ちょうつがい)のように単純に曲げ伸ばしで使っている人が多いですが、実際はバネのような螺旋の構造になっています。
曲げ伸ばしだけの動きだと手首以外を固めてしまいますが、螺旋のように使えると全身の動きと手首の動きが連動します。

自分の関節を正しく使えていない人が受け手の関節を曲げ伸ばしすると、本来の構造を無視して動かすことになるのでダメージを与えてしまいます。

本来の螺旋の動きを自動車がカーブのある舗装道路の上を走っている状態だとすると、蝶番のような単純な曲げ伸ばしは直線だけど凸凹の道を走っている状態に喩えられます。余計な負荷がかかって力が出ないし、故障しやすくなります。

整体などの施術だけでなく、武術、ダンス、スポーツでも共通することです。
ダンスは本来の動きを活かしたほうが力強く、美しく見えます。
スポーツでも同様ですが、どうしても不自然な動きが入ることがありますので故障しないように注意が必要です。

修正するための原理は簡単で、自分の関節でも他人の関節でも、最も力み無く動かせる方向に動かせばよいのです。
定着させるには普段から力みのない動きを意識する必要があります。

症例ブログ:頭痛

頭痛で来院された30代女性のNさん。
調べてみると肩こりが結構すごいのですが、頭痛に気を取られているためかあまり自覚は無いそうです。肩甲骨の動きが出るまで時間をかけて施術しました。
2回めに来られた際、「久しぶりに頭痛が無い日々を過ごせました」とおっしゃっていました。
頭痛には色々原因がありますが、首や肩のコリから来ている頭痛は経験上改善するケースがほとんどです。

健康は楽に立つことから

先月作成した、癒しの氣・心身楽道のサイトで楽な立ち方をまとめてあります。

浮き身ができて楽な立ち方に慣れてきたら、そこからずれた時に違和感を感じるようになってきます。

ほんの少しでもつま先側に重心が動くと肋骨付近や髪の生え際に緊張を感じます。
分かりにくい方は大げさに重心をずらすと分かると思います。

同様に、
かかと側にずれると、坐骨付近、首の後ろ
親指側にずれると、膝の内側、股関節、額
小指側にずれると、太もも外側、側頭部
がそれぞれ緊張します。
(緊張を感じる位置については個人差があると思います)

たとえばかかと側にずれた状態での緊張が続くと、腰痛や首痛になります。
この場合の腰や首の痛みは「立ち方がおかしい」というサインであり、マッサージしても立ち方がそのままなら再び痛くなってしまいます。
骨盤調整などで楽な立ち方に近づけることはできますが、立つ時にバランスを取るのは本人にしかできません。

逆に言うと、楽な立ち方さえできていれば首痛や腰痛になりにくいと言えます。
常に浮き身のバランスの意識を持っていれば、重心がずれたときに上記の違和感を感じるようになります。

なぜこんな簡単かつ大事なことを誰も言わないかというと、治療家にも楽な立ち方をできている人がほとんどいないからです。
姿勢についても外からみた骨の位置などで語る方がほとんどです。
感覚より理論を重視する治療家が多いようですが、感覚を養うのが上達の早道です。
感覚を養う上達法にご興味のある方は施術家向けのページをご参照ください。

当院では通常の施術のほかに、「癒しの氣・パーソナルトレーニング」という立ち方から始まって楽な身体の使い方を体感しながら習得するメニューがあります。
他の治療院ではやっていない試みですが、将来的には小学校で教えられるくらい普及すれば治療院は要らなくなるかもしれません。
(立ち方については施術の終わりにご説明することもあります)。

触覚を鍛える

先日のサイエンスZERO「驚異の体感! “触覚テクノロジー”最前線」で触覚に関する技術が取り上げられました。

一つは触覚をほとんど失った方へのリハビリ。
振動を利用することでかなり触覚が回復することが示されました。

私は主に治療家の方に触れ方を教えていますが、手の感覚が鈍くなっている方が多いようです。
その場合、予備練習としてボディソニック風のベッドに触っていてもらうと活性化します(スピーカーの箱などでもよいです)。
下の関連記事にあるように、振動で触覚が活性化すると身体が緩みます。
(関連記事:ボディソニックっぽい整体ベッドの効果

触れ方に上達すると相手に触れるだけで緩められます。
逆に言うと、これができないと揉んでも引っ張っても緩めることは難しいです。
(関連記事:触れることは、コミュニケーション

筋肉が凝ったり骨格が歪んだりというのも身体の内側の感覚が鈍くなっていて傾いていることに気づかなくなってしまったため、と考えています。
当院の施術では触れるときに意識のコントロールをすることで受け手の方の感覚を活性化させて緩めています。
(単に弱く触ればよいというものでもありません)。
ゆっくりソフトに動かしているのに緩むので不思議がられることがありますが、雑に動かすと防御反応が起こり緩まないのです。