【走り方革命】ナンバ走りで走ってみた

拙著「ヒーリング・ウォーキング」で検証したように、ナンバは手を振らない歩き方だと思われます。
ナンバ研究の第一人者であった武智氏が「手を振らない」と書いていたのですが、その後の人たちは無視して手を振る歩き方をナンバとしてしまいました。

足と同じ側の手を振るナンバをここでは「いわゆるナンバ」と呼びます。
「いわゆるナンバ」派の人たちは下の右手右脚を前に出した飛脚の写真(図左)をよく持ち出します。

しかし、当時の外国人がスケッチした飛脚(図右)は普通に走っています。

江戸時代末期から明治にかけて訪日した外国人の文章による記録を147件も調べた谷釜氏によると、右手右脚を同時に出す歩き方の記録は無かったそうです(参考資料
飛脚の写真については「当時は1枚撮るのに何分もかかったので、走っていたときの姿がそうだっとは限らない」という意見が正しそうです。

ナンバ走りについては、陸上200m走銅メダリストの末續氏が「ナンバの動きを意識して走った」と語ったのが有名です。
末續氏の走りをみると足と逆の手を振って走っていますので、意識しただけで実際にナンバ走りしたわけではありません。
Youtubeで見ることが出来ます。)

末續氏の発言をもとにして「膝を上げず前へ出す」走法のことを「ナンバ走法」と言っている人がいます。
「高橋尚子さんもナンバ走法だった」と書いてあるサイトもあります。
当然ながら、これはナンバとは言えません。
ナンバでは無い走り方を「ナンバ走法」と称して「ナンバはすごい」と書いてあるわけでめちゃくちゃな話です。

それでは、ナンバ走りは実際には無理なのでしょうか?
また、できたとしてメリットはあるのでしょうか?
ナンバ歩きを整理して、ナンバ走りに応用できるかみてみましょう。

「ヒーリング・ウォーキング」以前の「ナンバ歩き」には、大きく分けて3種類あります。
1.同じ側の腕を振って歩幅を大きく取る「いわゆるナンバ」
これだと一歩ごとに身体を反転させるので、歩くのはともかく走るのは難しいです。

2.骨盤と胸郭の同側を上下させる
「ポケットに手を入れて肩で風を切る」と表される歩き方です。
これだと一応走ることが出来ますが、一歩ごとに背骨が傾いてしまい不安定になります。
メリットは感じられません。

3.腕を振らず、腰を入れて揺れを留める
手を振らないで歩くと上半身が動いてしまいますが、腰の力で上半身を安定させるという歩き方です。
走るのには向いていません。

ヒーリング・ウォーキングでは「腕を振らず、腰の力みも抜く」という歩き方を提唱しました。
「浮き身」という状態を維持して歩くのですが、そもそも「浮き身」が難しくて出来ている人がほとんどいません。
地面を蹴らずに、フラットに接地したときに生じる「螺旋の力」で進みます。

今までのナンバは地面を蹴るときに生じる上半身のブレに対処できていませんでした。
ヒーリング・ウォーキングでは、やや外側に足先を向けてフラットに接地した後、さらに外側に膝を向けると体全体がくるっと回ります。
地面を蹴らないので上半身はぶれずに、背骨をまっすぐにしたままで歩けます。
力みがなく、効率を最大限に高めた歩き方になっています。

今回この足運びを速く行うことでナンバ走りを実際にやってみました。
走る場合は浮き身にするのは難しくなりますが、足首の動きはヒーリング・ウォーキングと同じにします。

動画では上記の1,2との比較をしています(3は行っていません)。

このナンバ走りのメリットとしては以下のようなものがあります。

・足首、膝、腰の負担が少なく故障しにくい(フラット着地で地面を蹴らないため)
・坂を上がるのが楽(やってみるとすぐに分かります)
・向かい風の抵抗を受けにくい
・荷物を持って走るのが楽
・サッカーやラグビーのように他の選手と接触する場合も倒れにくい

以上のように負荷が高いほど普通の走り方より有利になります。
スピードはどうかというと、自分で走ってみたところ普通の走り方より少し速くなりました(2分位の距離で約10秒)。
普通の走り方だと肩や腕が疲れる感じがしますが、ナンバ走りだと逆に緩んでいく感じがしました。

ご興味のある方はご連絡ください

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