極意!視線を使ってゾーンに入る

スポーツや演奏などで集中力が非常に高まった状態を表す「ゾーン」と言う言葉があります。
ゾーンに入ると視覚や聴覚が非常に鋭くなる、考えずに身体が勝手に動く、という状態になるとされています。

ゾーンというと非常に限られた一流選手しか体験できないというイメージを持っている方が多いかもしれません。
ゾーンをリラックスと集中が同居した一種の瞑想状態だと捉えると、比較的シンプルなトレーニングでゾーンに入ることが可能です。
以下では視線を使ったメソッドをご紹介します。

格闘技ドクターの二重作 拓也さんが「Dr.Fの格闘技医学」で視線の使い方の重要性について書かれています。まず、中心視と周辺視の違いを説明されています。
「中心視はじっくり細かいものを視るのに適したシステムなのです」
「周辺視というのは(中略)周りをぼやっと見て、動きや位置を識別するのに優れたシステムです」

格闘技においては周辺視をうまく使うことを勧めています。
「格闘技や武道においても(中略)相手の素早い動きを捉えるには、周辺視が非常に適しています」
これは格闘技や武道をやっていなくても何となく分かると思います。

さらに引用させていただくと、
「負けパターンに陥っているときは『相手の一部しか見えていない』『相手しか眼中にない』というケースが非常に多いのです」
「試合に勝った時の記憶をたどると、不思議と全体が見えていたことに気がつきます」
「情報入力のチャンネルを全開にしながら、運動(出力)をすると、感じながら動く状態になり不思議と疲れません」
とあります。視線の使い方が勝敗にまで影響するのですね。

上で引用した文章は周辺視を使うことでゾーン、あるいはそれに近い状態に入れることを示していると考えられます。

宮本武蔵の「五輪書」にも「目の付けようは、大きに広く付くる目也。観見二つの事、観の目つよく、見の目よわく、遠き所を近く見、近き所を遠く見る事、兵法の専也」とあります。
これも兵法においては周辺視を主に使い、近くのものにとらわれないのが大事だという教えです。
(「観の目」を「心の目」と解釈しているケースもありますが、文章全体から考えると文字通り視線の話だと考えられます)

周辺視について「格闘技医学」では「周りをぼやっと見る」と書かれています。
しかしながら文字通りぼんやり見る、と言う感じだとゾーンには入れません。
ぼんやりというと思考も感覚も低下している状態を想像しますが、ゾーンの感覚に集中しながらリラックスしている状態とは異なります。
「リラックスしてください」と言われてもなかなかできませんが、感覚に集中すると自動的にリラックスするようになっているのです。

一点に集中するのが中心視(見の目)で、視野全体に集中するのが周辺視(観の目)ということです。
これはちょっとトレーニングが必要ですので動画でご紹介します。

1.目の前で手を向かい合わせます

2.左手の指先から右手の指先へと視線を移します
通常はこのように視線を移動させながらものを見ています。

3.右手の指先を見ながら左手の方に視線を動かします。
「視線」が広がって「視野」になる感じです。
最初はあまり広がらないので少し広がったらその視野を左手の指まで動かします。

4.逆方向も同様に行います

5.「3」と「4」を繰り返していると右手と左手を同時に見られるまで視野が広がります。
この時、身体がフッと楽になる感覚があればできています

・説明文中の右と左は入れ替えてもかまいません
・指でなくても適当な2点で同じことをすれば同様の効果が得られます。
・目が痛くなったりしたら無理をしないようにしてください。

したがって、これだけで「リラックスしながら集中している」という一見難しそうなゾーンに入ることができるのです。

これは以前紹介した手の感覚を使って瞑想状態に入るテクニックと原理は同じです。
参考記事

最後のフッと楽になる感覚が分かりにくい方は手で練習する方がよいかもしれません。
本来は直接お伝えすべきような内容なので、独習はちょっと難しいかもしれません。
ご興味のある方は是非お問い合わせください。

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